「新車購入時、営業さんから必ずと言っていいほど勧められるディーラーコーティング。『新車の輝きを守るため』『長く乗るなら絶対必要』と言われると、断りづらいですよね。
でも、ちょっと待ってください。本当にディーラーコーティングは必要なのでしょうか?
中古車販売で1,000台以上を扱い、15年間洗車を続けてきた経験から、正直な意見をお伝えします。結論から言うと、ディーラーコーティングはおすすめしません。
この記事で分かること:
- ディーラーコーティングをおすすめしない3つの理由
- 中古車販売時代に見たディーラーコーティングの実態
- 費用対効果のシミュレーション
- おすすめの代替案(専門店・DIY・何もしない)
- 営業への上手な断り方
- こんな人にはディーラーコーティングもあり
ディーラーコーティングとは
ディーラーコーティングとは、新車購入時にディーラー(販売店)で施工するボディコーティングのことです。
一般的な特徴:
- 価格帯:5万円〜15万円
- 納車時には施工済み
- 5年保証などがつく場合もある
- 営業さんから強く勧められることが多い
💡 実際のセールストーク例:
「新車の塗装を守るために、納車前にコーティングしておきましょう」
「今なら○○万円で5年保証付きです」
「せっかくの新車ですから、最初が肝心ですよ」
こう言われると、断りづらいですよね。でも、実態を知れば判断が変わるかもしれません。
ディーラーコーティングをおすすめしない3つの理由
理由1:価格が高すぎる(費用対効果が悪い)
ディーラーコーティングの最大の問題は、価格の高さです。
価格比較表:
| 方法 | 費用 | 効果 | コスパ |
| ディーラー | 5〜15万円 | 普通〜良い | ⭐⭐ |
| 専門店 | 3〜8万円 | 良い〜非常に良い | ⭐⭐⭐⭐ |
| DIY(簡易) | 5千〜2万円 | 普通 | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
なぜこんなに高いのか:
- 営業マンの手数料が上乗せされている
- ディーラーのマージンが含まれている
- 外注している場合、中間コストがかかる
💡 ポイント:
同じ製品・同じ施工品質でも、ディーラー経由だと2〜3倍の価格になることも珍しくありません。「ディーラーだから高品質」というわけではないのです。
理由2:施工品質にばらつきがある
これが最も大きな問題です。中古車販売時代、ディーラーコーティングが施工された車を数多く見てきましたが、品質はまちまちでした。
実際に見た問題:
- ❌ ムラがある(拭き残し、塗りムラ)
- ❌ 新車でも小傷があるのに、研磨せずただ塗っただけ
- ❌ コーティングの上からさらに汚れが固着
- ❌ 水垢がびっしり(コーティングの意味なし)
💡 私の経験:
中古車販売時代、お客様から「ディーラーコーティングってどうですか?」と聞かれることがありました。私はいつも「やらない方がいい」と答えていました。理由は、入庫してくる車のディーラーコーティングの状態があまりにもひどかったからです。
なぜ品質にばらつきがあるのか:
- 実際は外部業者に外注していることが多い
- 担当者によって技術レベルにばらつき
- 納車前の限られた時間での施工(急いでいる)
- 下地処理(研磨)をしないことが多い
専門店との違い:
| 項目 | ディーラー | 専門店 |
| 施工時間 | 2〜4時間 | 1〜2日 |
| 下地処理(研磨) | ほぼなし | 徹底的に実施 |
| 技術力 | ばらつきあり | 専門職人 |
| 環境 | 屋外の場合も | 室内ブース |
新車でも、輸送時や展示中に細かい傷がつくことがあります。専門店では、まずこれらの傷を研磨で除去してからコーティングします。一方、ディーラーでは「新車だから」とそのままコーティングしてしまうことが多いのです。
結果、傷の上からコーティングを塗っただけの状態になり、見た目も効果も中途半端になります。
理由3:コーティングの種類を選べない
ディーラーでは、提携している製品のみしか選択できません。
本来、車によって最適なコーティングは違います:
- 黒い車 → セラミック系(傷が目立ちにくい)
- 白い車 → ガラス系(水垢が目立たない)
- 屋外保管 → 硬化系(紫外線に強い)
- 屋内保管 → 簡易系でもOK
- 使用頻度高い → 耐久性重視
- たまにしか乗らない → メンテナンス性重視
ディーラーではこういった細かい選択ができません。決められたメニューから選ぶだけです。
また、最新の良い製品が出ても、ディーラーの提携先が変わらない限り使えません。
理由4:保証があってないようなもの
「5年保証付き」と言われると安心しますが、実際の保証内容を確認すると…
よくある保証の条件:
- ⚠️ 年1回のディーラー点検必須
- ⚠️ 月1回以上の洗車が必要
- ⚠️ 指定のメンテナンス剤を使用すること
- ⚠️ 事故・飛び石などは対象外
- ⚠️ 保証が効くのは「コーティング被膜」のみ
つまり、普通に使っていれば保証が効かないケースがほとんどです。
💡 ポイント:
「保証付き」という言葉に惑わされず、保証の条件をしっかり確認しましょう。実際には、保証を使うケースはほとんどありません。
ディーラーコーティングのメリット(公平に)
ここまで厳しいことを書きましたが、完全否定ではありません。メリットもあります。
メリット1:手間がかからない
- ✅ 納車時に済んでいる
- ✅ 自分で何もしなくて良い
- ✅ 専門店に行く手間がない
これは大きなメリットです。特に忙しい人にとっては、「納車時に全部終わっている」のは楽ですね。
メリット2:営業さんとの関係
- ✅ 営業さんの顔を立てられる
- ✅ 長期的な付き合いを考えると断りづらい
人間関係を重視する方にとっては、これも無視できない要素かもしれません。
メリット3:何も考えなくて良い
- ✅ コーティングの種類を選ばなくて良い
- ✅ 専門店を探さなくて良い
- ✅ 「とりあえずやった」という安心感
コーティングにこだわりがない方、自分で調べるのが面倒な方にとっては、これもメリットです。
費用対効果シミュレーション
5年間のトータルコストを比較してみましょう。
ケース1:ディーラーコーティング
- 初期費用:10万円
- 5年間の維持費:0円(保証付きの場合)
- 合計:10万円
ケース2:専門店でガラスコーティング
- 初期費用:5万円
- 年1回のメンテナンス:1万円×5年 = 5万円
- 合計:10万円
ケース3:DIYで簡易コーティング
- 初期費用:1万円(ワックスやスプレー式)
- 年2回の再施工:1万円×2回×5年 = 10万円
- 合計:11万円
ケース4:何もしない(洗車のみ)
- カーシャンプー:年3,000円×5年 = 1.5万円
- 合計:1.5万円
💡 ポイント:
5年間で見ると、ディーラーと専門店は同じコストです。ただし、専門店の方が施工品質が高く、製品も選べるため、コスパは専門店の勝ちです。
DIYは手間がかかりますが、初心者でも扱いやすい簡易コーティング(ワックスやスプレー式)なら、失敗のリスクも少なく、コストも抑えられます。

おすすめの代替案
では、ディーラーコーティングの代わりに何をすべきか。3つの選択肢をご紹介します。
代替案1:ガラスコーティング専門店に依頼 ⭐⭐⭐⭐⭐
おすすめ度:最もおすすめ
費用:3〜8万円
メリット:
- ✅ 専門職人による高品質施工
- ✅ 製品を選べる(車に合ったものを)
- ✅ 下地処理(研磨)が徹底的
- ✅ ディーラーより安い
- ✅ 施工環境が整っている(室内ブース)
デメリット:
- ⚠️ 予約が必要
- ⚠️ 納車後に自分で持ち込む手間
- ⚠️ 1〜2日預ける必要がある
こんな人におすすめ:
- 品質重視の方
- 長く乗る予定の方
- 費用は5万円くらいまでOKの方
💡 私の意見:
コスパと品質のバランスが最も良いのは、専門店です。ディーラーコーティングと同じ費用で、はるかに高品質な施工が受けられます。
代替案2:DIYでコーティング ⭐⭐⭐⭐
おすすめ度:コスパ重視ならこれ
費用:5千〜2万円
メリット:
- ✅ 圧倒的に安い
- ✅ 好きな製品を選べる
- ✅ 愛着が湧く
- ✅ 洗車のスキルが上がる
デメリット:
- ⚠️ 手間と時間がかかる(半日〜1日)
- ⚠️ 技術が必要
- ⚠️ 失敗のリスク(ムラになる可能性)
初心者におすすめの製品:
- ✅ ワックス(最も簡単、失敗しにくい)
- ✅ スプレー式簡易コーティング(シュッと吹いて拭くだけ)
- ⚠️ 硬化系コーティング(ガラス・セラミック)は初心者には難しい
⚠️ 重要:
初心者の方は、硬化系のコーティング(ガラス系・セラミック系)はリスクがあるため避けてください。失敗するとムラになり、除去するのも大変です。まずは、ワックスや簡易コーティングから始めましょう。
こんな人におすすめ:
- 洗車が好きな方
- コストを抑えたい方
- 自分でやりたい方
📖 詳しくは:冬前のコーティングメンテナンス特集|寒くなる前にやっておきたい下地リセット洗車と再施工のすすめ
代替案3:当面は何もしない ⭐⭐⭐
おすすめ度:初心者には意外とあり
費用:0円(洗車代のみ)
メリット:
- ✅ お金がかからない
- ✅ まず洗車習慣をつけることが重要
- ✅ 3ヶ月後に冷静に判断できる
デメリット:
- ⚠️ 塗装保護効果なし
- ⚠️ 水垢がつきやすい
- ⚠️ 洗車の頻度が増える
こんな人におすすめ:
- 洗車習慣がまだない方
- 迷っている方
- 予算が限られている方
💡 私の意見:
新車購入直後は興奮していて、冷静な判断ができないこともあります。まず3ヶ月乗ってみて、洗車習慣がついてから判断するのもありです。
コーティングより、定期的な洗車の方が100倍大事です。
📖 洗車の基本:【初心者向け】正しい洗車のやり方|15年の経験から教える失敗しない手順
営業への上手な断り方
「ディーラーコーティング、断りたいけど営業さんに悪いな…」と思っている方へ。
断りづらい理由:
- お世話になった営業さんに申し訳ない
- 納車を控えている
- 「やらないとダメ」と強く言われた
でも大丈夫です。最近は断る人も増えており、営業さんも慣れています。
おすすめの断り文句:
パターン1(丁寧):
「ありがとうございます。でも、コーティングは自分でやりたいので大丈夫です」
パターン2(予算理由):
「予算の都合で、今回はコーティングは見送ります」
パターン3(時間稼ぎ):
「少し考えさせてください。納車後に改めて検討します」
💡 ポイント:
- はっきり断る
- 理由は簡潔に
- 納車後に「やっぱりお願いします」も可能
営業さんとの関係が悪くなることはありません。むしろ、納車後の定期点検などでしっかり通えば関係は良好に保てます。
こんな人はディーラーコーティングもあり
ここまで「おすすめしない」と書いてきましたが、以下のような人にはディーラーコーティングもありです。
1. 時間がない人
- 仕事が忙しい
- 専門店に行く時間がない
- 納車後すぐに使いたい
2. 手間をかけたくない人
- 洗車が好きではない
- 全て任せたい
- 自分で調べるのが面倒
3. 予算に余裕がある人
- 10万円が負担にならない
- 手間 > お金
4. コーティングにこだわりがない人
- 「とりあえずやっておけば安心」という方
- 品質より楽さ重視
5. 営業さんとの関係を重視する人
- 長期的な付き合いを考えている
- 断りづらい事情がある
💡 ポイント:
「自分に合った選択」が最重要です。無理に専門店やDIYにこだわる必要はありません。
よくある質問
Q1. ディーラーコーティングを断ったら、営業さんとの関係が悪くなる?
A. 心配不要です。最近は断る人も増えており、営業さんも慣れています。むしろ、納車後の定期点検などでしっかり通えば関係は良好に保てます。
Q2. 新車にはコーティングが必須?
A. 必須ではありません。新車の塗装には十分な保護膜があります。ただし、コーティングすることで水垢や汚れがつきにくくなるのは事実です。
Q3. ディーラーコーティングと専門店、品質の違いは?
A. 専門店の方が、下地処理(研磨)が徹底的で、施工時間も長いため、一般的には品質が高い傾向にあります。ディーラーは納車前の限られた時間での施工のため、品質にばらつきがあります。
Q4. DIYコーティングで失敗したらどうなる?
A. 簡易コーティング(ワックスやスプレー式)なら、失敗しても大きな問題はありません。ムラになっても洗車で落とせます。ただし、硬化系コーティング(ガラス系・セラミック系)は失敗すると除去が大変なので、初心者は避けてください。
Q5. コーティングしないとどうなる?
A. 塗装が劣化するわけではありません。ただし、以下のデメリットがあります:
- 水垢がつきやすい
- 汚れが落ちにくい
- 洗車の頻度が増える
Q6. 納車後でもディーラーコーティングはできる?
A. 可能です。ただし、価格や条件は要確認。納車前より高くなる場合もあります。
Q7. ディーラーコーティングをやってしまった。落とせる?
A. 落とせますが、非常に大変です。専門店で研磨してもらうか、コンパウンドで自分で磨く必要があります。中古車販売時代、お客様からディーラーコーティングを落としてほしいと依頼されたことがありますが、かなりの手間がかかりました。
まとめ:冷静に判断しよう
新車購入は人生でも大きなイベント。営業さんの言葉に流されず、冷静に判断しましょう。
私の結論:
✅ ディーラーコーティングをおすすめしない理由:
- 価格が高い(費用対効果が悪い)
- 施工品質にばらつき(下地処理なし、ムラ、外注)
- 選択肢が少ない
- 保証があってないようなもの
✅ おすすめの代替案:
- 専門店(品質重視、コスパ最高)
- DIY(簡易コーティングなら初心者でもOK)
- 何もしない(まず洗車習慣をつける)
✅ こんな人はディーラーコーティングもあり:
- 時間がない
- 手間をかけたくない
- 予算に余裕
- コーティングにこだわりがない
最も重要なこと:
コーティングより、定期的な洗車習慣の方が100倍大事です。
新車を買ったら、まず洗車を楽しむことから始めてください。そうすれば、自然と「どのコーティングが良いか」「本当に必要か」が見えてきます。
中古車販売時代、1,000台以上の車を見てきましたが、大切に乗られている車は、コーティングの有無ではなく、定期的に洗車されているかどうかで一目瞭然でした。
新車を手に入れたら、ぜひ洗車を楽しんでください。それが愛車を長く美しく保つ一番の秘訣です 🚗✨

