はじめに:冬が来る前に「コーティングの体調管理」を
気づけば気温も下がり、洗車の水が冷たく感じる季節。
そんなタイミングこそ、コーティングメンテナンスのベストシーズンです。
冬は洗車頻度が落ちるうえに、塩カルや凍結防止剤によるダメージが増えやすい季節。
この時期にボディを整えておくかどうかで、春先の塗装状態がまるで違ってきます。
今回は、Reflect Garage流の3ステップで
「冬前にやっておきたいコーティングメンテナンス」をわかりやすく解説します。
なぜ「冬前のメンテ」が重要なのか
冬になると洗車のモチベーションが下がる——。
でも実は、冬こそコーティングへの負荷が大きい季節なんです。
冬のボディに起きていること
- 路面凍結防止剤(塩カル)による化学的ダメージ
- 気温低下による水の乾きの遅さ → 水シミ発生
- 雨・雪による汚れの付着時間の長期化
放置したまま春を迎えると、
「鉄粉」「スケール」「ウォータースポット」がびっしり…というケースも少なくありません。
Reflect Garageでも、昨年の11月にメンテを後回しにした結果、
春に鉄粉とシミがこびりついて、ポリッシュ再施工になった経験があります。
👉 だからこそ、今のうちに“コーティングの体調を整える”のが最重要です。
STEP1|下地リセット洗車で「汚れ」と「被膜劣化」をリフレッシュ
まずは、冬前メンテの要である下地リセット洗車。
いきなりコーティング剤を塗るのではなく、
「古い被膜や汚れ」をリセットしてコーティングの密着を最大化します。
① シャンプー洗車で表面の汚れと被膜を落とす
最初に使うのは中性〜弱アルカリシャンプー。
目的は「汚れ落とし」ではなく、「被膜リセット」。
特に、撥水剤やメンテスプレーを頻繁に使っている方は、
ボディ表面が“オーバーコーティング状態”になっていることが多いです。
これをリセットしないまま再施工すると、ムラや弾きムラの原因になります。
おすすめ製品例:
- GYEON Restart Wash(再施工前専用シャンプー)
- CARPRO Reset(コーティング対応の脱脂系)
💬 Reflect Garageメモ:
Restart Washを使った後の“素の塗装感”は驚くほどスッキリします。
泡立ちは控えめですが、洗い心地は軽く、膜の取れた感がはっきり分かります。
② スケール除去(弱酸性クリーナー)
次に行うのが「スケール除去」。
これは、水道水に含まれるカルシウム・マグネシウム成分による白いシミ(ウォータースポット)を溶かす工程です。
弱酸性クリーナーを使うことで、コーティング表面のスケールを溶解し、
被膜の性能を回復させることができます。
おすすめ製品例:
- P&S FBB(軽い酸性で安全)
- Nanolex Reactivating Shampoo(酸性洗浄+撥水回復のハイブリッドタイプ)
💡ポイント:
酸性ケミカルを使うときは、シャンプー後にボディを冷やしてからが安全。
熱い状態だと反応が強く出すぎるので要注意です。
③ 鉄粉除去(化学+物理のWアプローチ)
目に見えない鉄粉も冬前にリセットしておきたいポイント。
鉄粉は雪解け水や融雪剤によって増えやすく、放置すると酸化してザラつきの原因になります。
手順は以下の通り👇
- 鉄粉除去剤を全体にスプレー(化学的除去)
- 残ったざらつきは粘土バーで軽くなでる(物理的除去)
⚠️ 粘土を使うときは必ず潤滑剤をたっぷり!
擦りすぎると軽いスクラッチ(線キズ)が入ることも。
おすすめ製品例:
- CarPro IronX(定番の化学除去剤)
- SONAX Clay(柔らかめで初心者にも扱いやすい)
💬 Reflect Garageの体験談:
粘土で鉄粉を取った後の“ツルツル感”はクセになります。
コーティングの定着もよくなるので、この一手間は絶対に外せません。
STEP2|コーティング再施工で“冬仕様”に備える
下地が整ったら、いよいよ本命の再施工。
ここでは、冬に強いタイプのコーティングを選ぶのがポイントです。
① 冬に強いコーティングとは?
冬は撥水よりも「防汚」と「耐塩カル性能」を重視。
撥水性が強すぎるタイプは、汚れが水と一緒に残って水シミになりやすいので注意。
おすすめは以下の2タイプ👇
- 疎水・滑水タイプ:水切れが早く、シミができにくい
- シリカ系トップコート:膜が硬く、塩カルに強い
代表例:
- GYEON CanCoat EVO(疎水系で防汚性◎)
- Pika Pika Rain Premium(シリカ系・DIY施工に人気)
- Keeper PURE(再施工が簡単で艶UP)
② 再施工時のコツ
- 施工温度は10〜25℃が理想。寒い日や夜露が出る時間帯は避ける。
- 脱脂はしっかり。リセットシャンプー後でもIPA拭き取りを挟むと密着性UP。
- 乾燥時間を確保。硬化中に夜露がつくとムラや白濁の原因に。
💬 Reflect Garageの失敗談:
夜に施工して、翌朝見たら白くムラになっていたことがあります。
乾燥・硬化中の環境管理、意外と見落としがちです。
STEP3|冬場の“メンテ方法”を決めておこう
せっかく再施工しても、冬の間に放置すると効果が半減します。
ただし、寒い時期に毎週洗うのは現実的ではありません。
ここでは「無理なく続けられる冬メンテ法」を紹介します。
① 塩カル走行後は“軽洗い”でもOK
雪道や高速を走ったあと、ボディが白くなっていたら要注意。
塩カルが乾く前に、純水または水道水で軽く洗い流すだけでも十分効果的。
可能なら、週1〜2回の「リンス洗車」だけでも防御力は全然違います。
② 簡易メンテスプレーを常備する
寒くてしっかり洗えない日は、メンテスプレーで上から保護膜を補強。
撥水よりも“滑水タイプ”のほうがムラになりにくく、冬場向きです。
おすすめ例:
- Koch Chemie S0.02(軽く拭くだけで滑水復活)
- GYEON Ceramic Detailer(疎水性UP+艶増し)
③ 洗車頻度は「完璧より継続」
冬の洗車は完璧を求めすぎず、
「汚れたら洗う」「塩カルがついたら流す」程度でOK。
💬 Reflect Garageのモットー:
「冬は完璧より継続」
凍る前にサッと流すだけでも、春のコンディションが全然違います。
まとめ:冬を迎える前に“ベースを整える”のが一番の時短メンテ
- 冬はコーティングにとって過酷な季節。
- 下地を整えて再施工しておけば、塩カル・水シミに強くなる。
- 冬に無理せず続けられるメンテ方法を決めておくことが重要。
春になってから「シミだらけだった…」と後悔しないために、
今のうちに“冬支度”をしておきましょう。
Reflect Garageでは、これからも「DIYで楽しむカーケア」をテーマに、
リアルな洗車体験とノウハウを発信していきます。

