洗車をもっと上手に仕上げたいなら、まず知っておくべきは「やってはいけないこと」。初心者が“良かれと思って”やっている行動の中に、ボディを傷つけたりコーティングを劣化させる原因が潜んでいます。この記事では、特にやりがちな7つのNG行動と、すぐ実践できる正しい対処法をわかりやすく解説します。
NG行動①|乾いたボディをいきなり乾拭きする
【NG理由】
乾いた状態でクロスを当てると、砂やホコリを引きずりキズが入ってしまいます。濃色車ではスワールマーク(円状の微細キズ)が特に目立ちます。
【正しい方法】
まずはたっぷりの水でボディ全体を流し、砂や汚れを浮かせてから洗いましょう。高圧洗浄機があれば効率的に砂落としができます。
▶ポイント: 「乾拭き=時短」ではなく「キズの近道」と覚えておきましょう。
NG行動②|直射日光の下で洗車する
【NG理由】
日差しが強い環境では、水滴や泡が一気に乾いてウォータースポットやムラの原因に。
【正しい方法】
朝や夕方など日差しが弱い時間に。どうしても昼に行う場合は、1パネルごとに洗ってすぐすすぐ「部分洗い」を徹底します。
NG行動③|カーシャンプーを原液のまま使う
【NG理由】
濃度が高すぎると塗装やコーティングに負担をかけ、撥水低下やムラの原因になります。
【正しい方法】
製品ごとの希釈倍率を守るのが基本。泡をしっかり立てることで、汚れを浮かせて優しく安全に洗えます。
NG行動④|スポンジやミットを汚れたまま使い続ける
【NG理由】
スポンジやミットに砂やホコリが付着したまま洗うと、それをボディ表面で引きずり、洗車キズ(スワールマーク)の原因になります。
【正しい方法】
こまめに水で濯ぎながら、常にミットを清潔に。さらに、2つのバケツ(洗い用・すすぎ用)を使い分ける「2バケツ法」で汚れの再付着を防ぎます。
▶ワンポイント: 砂が多い季節(春・秋)は特に再付着しやすいので、「すすぐ回数が多いほどキズが減る」と意識しましょう。
NG行動⑤|拭き上げを自然乾燥に任せる
【NG理由】
水滴が自然乾燥すると、白い輪ジミ(ウォータースポット)が発生しやすくなります。硬水地域や夏場は数分で跡が残ることも。
【正しい方法】
洗車後はすぐに拭き上げが鉄則。吸水性の高いマイクロファイバークロスで、やさしく押さえるように水を取ります。
▶【初心者向け】カーシャンプーの泡立ちを良くするコツ|モコモコ泡でキズを防ぐ洗車術
NG行動⑥|ボディとホイールを同じクロスで拭く
【NG理由】
ホイール由来の鉄粉・油汚れがクロスに移り、それをボディに使うことでキズやくすみの原因になります。
【正しい方法】
クロスは最低3枚に分ける(ボディ用/ガラス用/ホイール用)。色分けして管理すると取り違えを防げます。
NG行動⑦|下地処理をせずにコーティングを塗る
【NG理由】
鉄粉や水アカが残ったままコーティングしても艶が出ず、定着性も落ちます。カーシャンプーだけでは落ちない汚れが残っていると、ムラや白ボケの原因にも。
【正しい方法】
施工前に鉄粉除去・水アカ除去などの下地処理で表面をリセットしてから施工。これで艶・撥水・耐久が大きく向上します。
▶【初心者向け】コーティングを長持ちさせる洗車方法|艶を保つための正しいメンテナンス法
補足|はじめて使う強い薬剤は“パッチテスト”を忘れずに
【NG理由】
酸性・アルカリ性など強力なクリーナーを、いきなり広範囲に使うと塗装やメッキにダメージを与える恐れがあります。
【正しい方法】
まずはリアバンパー下など目立たない場所で少量テスト(パッチテスト)→異常がなければ全体へ。希釈倍率や放置時間を厳守しましょう。
まとめ|NG行動を避けるだけで仕上がりは劇的に変わる
- 「何をするか」より「何をしないか」を先に覚えると上達が早い。
- 乾拭き回避・日陰作業・適正希釈・2バケツ法・即時拭き上げ・クロス分別・下地処理の徹底が基本。
- 今日から正しい順番と道具で、愛車の艶と撥水を長持ちさせましょう。

